設立趣意書
五日市は、豊かな森林資源と清らかな秋川渓谷に恵まれ、大消費地に近い地の利を活かし、炭や木材の取引による「市」を中心に栄えた宿場町であり、自然環境と歴史文化が感じられる市街地に隣接して形成された商店街は、地域住民の憩いの場や生活の一部として賑わいをもたらしてきました。
しかし、大型店の進出やライフスタイルの多様化など、商店街を取り巻く環境の変化や、商店主の高齢化、利用客の減少等により、街道沿いにもシャッターが降りたままの空き店舗が増加しています。 また、こうしたまちの景観や買物環境等の悪化、今後さらに人口減少や定住率の低下が進むことによる「まちの衰退」が懸念されています。
こうした中、平成21年には、商業や観光を中心とした産業の振興と住民主体の地域づくりのため、行政との協働事業として「五日市活性化戦略委員会」が発足し、五日市地区の賑わいと魅力の創出を図る事業や勉強会等が行われてきました。 また、平成30年には、「東京都商店街リノベーション支援事業」の支援商店街として五日市商和会が採択され、商店街を中心とした空き物件活用や開業支援、まちなかへの回遊調査を兼ねたイベント事業、まちづくり通信の発行やSNSによる情報発信が始まり、今までに無い開業機運の高まりと地域連携の形が見られるようになりました。
しかし、こうしたまちづくり活動の継続には、地域資源や自然を活用したイベント事業や地域の特性を生かした商業や観光の振興、次世代に繋いでいくための景観整備や定住促進、公共スペースの民間利用や商店街付近への駐車スペースの確保、いまだ終えていない駅前整備事業など、限られた組織だけでは解決できない課題もあるため、様々な分野間が連携し、計画的に整備を進めていく必要があります。
このような背景から、五日市における商店街や民間事業者、地域関係者が連携し、五日市の市街地活性化に必要な取組の協議及び実現に繋げていくため、今般、「五日市まちづくり協議会」を設立することといたしました。
本協議会は、地域経済の活性化と市街地のまちづくりを一体的に推進する総合的な組織としての役割を担い、協議内容を公の場で共有しながら五日市の商業や観光を中心とした産業の振興と地域住民が誇りをもって住み続けたいと思えるまちづくりをより具体的に推進していきたいと考えております。
関係各位におかれましては、本協議会の設立趣旨にご賛同賜り、主体的、積極的なご参画をお願い申し上げます。
令和4年3月1日
五日市まちづくり協議会
発起人 五日市商和会
五日市活性化戦略委員会